メトロポリス
初めてあなたを見たとき、僕の心臓は痛いぐらいに高鳴った。
初めての経験。一目惚れだった。
田舎から転校してきた僕にとって、あなたはとても輝いて見えた。
そんなあなたが僕を気に入り、慣れない学園生活に付き合ってくれるのは、本当に嬉しかった。
だから、僕のせいで変な噂をたてられてるのを知って、僕はとても悲しかった。
あなたが好きだったから、その噂は半分は当たっていて、半分は外れていて、とても辛かった。
付き合ってくれなくてもいいよ、と言ったのは、あなたのためだったのに。
同時に告白されて、嫌われていると誤解されて、そのまま去っていくあなたの背中を僕は・・・・・。
僕は・・・・・・。
「―――― 僕も好きだよっ!!」
嘘を言うな、と背を向けたまま睨んでくるあなたに、僕は言い募る。
「好きだよっ! 好きなんだからっ!! 本当は大好きなんだから ――― っ!!」
「ちょ・・・・、うわっ、分かった、分かったよっ! 分かったから、泣くな。俺が泣かせたみたいで・・・・いや、泣かせてしまって、悪かった・・・・」
困惑してるあなたに、本当にごめんなさいと伝えたい。
「ご、ごめんなさ・・・・っ、おかしな噂とか、流れてて・・・・っ、迷惑、かけたくなかったから・・・・っ」
「そっか・・・・。悪かったよ。気付けなくて」
とんでもない、と首を横に振る。
あなたはちょっとだけ恥ずかしそうに笑って、まだ泣き止まない僕のオデコに額をくっつけてくる。
「良かった。嫌われてなくて」
両思いだと、嬉しそうに笑うあなた。
僕も嬉しくて、また涙が一粒、零れ落ちた。
終
+あとがき+
胴ながっ!! 絵の男の胴が長い。でも直すとデッサンが狂う・・・。
読んでくれてありがとございました。あと、公共の場でこの頁見てるなら、速攻消して下さい。
05.08.28
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